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塩の街
図書館戦争シリーズでおなじみ、有川浩のデビュー作。第10回電撃大賞の大賞受賞作ですね。
人間が塩に変質する現象「塩害」により、崩壊しつつある世界が舞台です。そこで暮らす男と少女の、不器用なラブストーリー。 さすが大賞を受賞するだけあって、しっかりと読ませてくれました。そんな中にもデビュー作らしい粗さが潜んでいて、それがまたいい雰囲気を醸し出しているんですよねー。 人類がゆるやかに滅んでいくような物語は大好きです! |
ブラボー!(パチパチパチ)(ポルナレフ風に)
これはいい作品でした!この本の前に何冊かライトノベルを読んだのですが、やっぱ有川浩はちょっとレベル違う。ライトノベルを基準にしていいのかは解りませんが! 高度2万メートル。人間の世界から遠く離れた場所で、2度の飛行機事故が発生。原因究明のため、当該空域へ向かった自衛官と事故調査官が遭遇したのは、人間よりはるかに巨大で知的な生命体だった――。 細かいこというと、「携帯はそういう風には使えん」とか色々あるんですが、んなこと問題にならないぐらいの迫力!生命体を「白鯨」と例えたことで、作中の団体と現世界にも居るアレな団体とのイメージがうまく被さってよかったです。オススメです!(≧▽≦) |
今多コンツェルンの広報室に勤める杉村三郎は、義父でありコンツェルンの会長でもある今多義親からある依頼を受けた。それは、会長の専属運転手だった梶田信夫の娘たちが、父についての本を書きたいらしいから、相談にのってほしいというものだった。梶田は、石川町のマンション前で自転車に撥ねられ、頭を強く打って亡くなった。犯人はまだ捕まっていない。依頼を受けて、梶田の過去を辿りはじめた杉村が知った事実とは…。
……とAmazonの紹介文を丸写しさせてもらいましたが、さすがは宮部みゆき、安定感バツグンですよ。文章がすごく丁寧なんですよねー。 この本、「梶田を撥ねた犯人」という本筋以外の要素が光ってます。たとえば逆玉に乗れた主人公に対する周囲の視線とか、主人公本人の葛藤とか、そういう部分が妙に詳細なんですよね。梶田姉妹の話も含めて、「結婚」という裏テーマがあるような。 最後に差し込む後味の悪さもギリギリ回避してるところが凄いなぁ、と。余談ですが、主人公家族の幸せさを強調されるたびに「何かある?何かあるの!?」と不安になっちゃう私は心配性です。 |
ぬうらあああああああああああ!щ(゚Д゚щ)
もう、これなんですよ!有川浩の作品って、かならず一筋の毒が入っていて、その毒が私はどうにも苦手なんです!なのにこの作品、その黒ーい部分がてんこ盛りで 憤怒うううううううううううううう! <奥歯噛み締めて 横須賀基地に、正体不明の巨大甲殻生物が大群を率いて上陸、人間を貪っていきます。たまたま基地を見学に来ていた子供とともに、潜水艦内部に避難した2名の自衛隊員。甲殻生物に囲まれて脱出できない状況下で――。 で、面白いんです。面白いんですが、すごいフラストレーション溜まる作品です。どうせなら最後はもっと徹底的にやってほしかった!スカッとさせてほしかった! そして必ず最後はラブコメで締めなのね。いやいいんですけど!別にいいんですけど! |
大人の恋愛だぁぁあぁあΣ( ̄□ ̄;
「大人の想いを描いたショートストーリー」という帯文の通り、女性を主役とした10編の短編集です。どの物語も、恋や愛で盲目になれる季節を過ぎた世代の女性が主人公です。恋愛とか、結婚とか、同居とか、出産とか、そんなに楽しいことばかりじゃないぞ?と言われている気がしまして、読むと結婚する気が萎えること請け合いです。 だけど、こういう悲しみを知るようになることが、大人ってことなのよね……と32歳独身男が知ったかぶってみます!いい本でした! |
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