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きみとぼくの壊れた世界

 面白かったですー!!(≧▽≦)

 でも、万人にお勧めできるかと言うと、ね!そのあたりは、ね!

 また例によって西尾維新です。西尾維新の小説には、暴力的だったり反社会的だったりする行為を、いとも平然とやってのけるキャラがけっこう登場します。ですが、この小説に出てくる連中は群を抜いてすごい。そして、そのキャラに慣れてきたころに、怒涛の本編が始まるという周到さ!この小説ってそういうジャンルだったのね!

 最後に、本筋とは関係ないのですが、個人的にものすごく共感できた台詞があったのでここに記載します。

 

 「貴様の人格などどうでもいい、表現者になった時点で人格なんざ捨てろ。作者なんてパソコンの周辺機器のひとつだろうが。」

 

 

優しくって少し ばか

 へー、「ぼくらの七日間戦争」とはずいぶん異なるテイストだなー、と思ってたら、作者を勘違いしていたことに気付きました。七日間戦争は宗田理、本書は原田宗典です。ぜんぜん違うし!Σ( ̄□ ̄;

 男女の関係を描いた短編集なんですけど、最初の短編「優しくって少し ばか」がどうしても読めない!文章が頭に入ってこない!うわーこの本は合わないわー、なんて思いつつ次の短編へと飛ばしたら、そこからスラスラ読めるんですよ。面白いし。どのお話も、うまーく捻ってあって楽しかったです。でも最初の短編はいまだに読めてません……。

平成トム・ソーヤ

 前回に続いて原田宗典です。今度は長編ですよ。

 天才的なスリの技術を持つ高校生が、入試問題を不正に入手したヤクザから、問題を掏り取ろうとする冒険物語です。

 この小説全般を通じて、どこか主人公に共感できないところがありまして、心のどこかで「失敗しちゃえばいいのに……」と思ってましたけどね!だって女子高生とアンアンするわ薬物に手を出すわ、しかも受験勉強せずに合格しようたぁ、世間をなめるのも大概にしやがれ!

 最後は、なんかうまくまとめたな!いいとこに着地したな!という本でした。面白かったですー。

不気味で素朴な囲われた世界

 「きみとぼくの壊れた世界」に続く、シリーズ2作目です。

 あの話の続編なんて書きようがないだろ!と思っていたら、案の定、別のキャラ・別の学校のお話でした。そこに、前作でおなじみの「あの人」が登場しちゃったり。

 しかし、場所が変われども、登場人物がみんな病的なところに違いはありませんな!主人公が女装して登校するあたりなんか、もう倒錯しすぎて逆立ちですよ。退屈な日常より異常を欲する主人公が、とてもいい雰囲気を出してます。でも、相変わらず会話部分が長いなぁ……。

パイナップルの彼方

 ごめん、私、この本はどうしても身体に合わない_| ̄|○

 主人公は平凡なOLで、学生時代の友人や、会社の女性上司・部下などとの関わりが描かれてるんですけど。

 全編を通じて私の苦手な「女のドロドロしたところ」がかかれてて、ホント駄目なんですよー!女性しかこういう空気は書けないと思ってて、「図書館戦争」シリーズのときも言いましたけど、私このノリ無理なんですー!あー!(T T)

 それでも途中で止めることができない!面白いんですよ!続きを読みたくなるんですよ!だけど合わない!これはもう、好みの問題なのでしょうがないです!

ハゲタカ(上・下)

 面白かったです!!(≧▽≦) 著者の真山仁という名前、どこかで見たことがあるな……と思ってたら、東洋経済で連載している方らしいです。

 米国の投資ファンド社長・鷲津が、バブルの後遺症に苦しむ日本の会社を買い叩いていきます。鷲津の極めて合理的な目から見た日本経営陣の温さ、甘さが描かれていて、現代の日本人としてもイライラすること限りなしですよ!

 

 この小説を読む前に、NHKのドラマ「ハゲタカ」を観たんですよ。このドラマもすこぶる面白くてねー!!さすがはNHK、いい作品作りますよ!

 そして中尾彬の存在が濃すぎて、小説を読むときも、そのイメージがまったく抜けませんでした。中尾彬すげぇ……。伊達にマフラーをねじってないぜ……。