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もしも月がなかったら ― ありえたかもしれない地球への10の旅
オススメ!素晴らしい! ろじぱら読者に勧められて購入した本ですが、2004年度に読んだ本のなかで、確実に3本の指に入る傑作です。 もしも月がなかったら、地球はどうなっていたか? もしも月がもっと近かったら、地球はどうなっていたか? もしも恒星が太陽系に近づいたら、地球はどうなるのか? もしもブラックホールが地球を貫通したら、地球はどうなるのか? そんな天文上の10のIFで宇宙を探る本です。これを読むと、恐ろしい偶然が重なり合って今の地球があることが実感できます。ぜひ読んでほしい逸品です!学生諸君は図書館を探してみて! |
1990年代前半まで、プラネットハンターと呼ばれる天文学者は系外惑星を探し続けました。にもかかわらず、太陽系以外に惑星は一つとして見つからなかったのです。太陽系は奇跡的に出来たものであり、宇宙には他に惑星はない――誰しもが敗北を認めつつありました。 ところが――。今までの惑星形成理論では有り得無い、恒星の周りを4日で回る巨大惑星「ホットジュピター」が発見されたのです!従来の常識からかけ離れていたため、誰もが見落としていた惑星が、その後次々と発見されることになります。では、その「ホットジュピター」はどうやって形成されたのか……? 天文学者の数奇なドラマと共に、学校の教科書では「宇宙の塵が集まって星ができる」としか書かれてない、惑星形成を詳しく掘り下げています。 |
1908年、シベリアに隕石が衝突した。爆発の規模は、原爆1000個分。だが、いくら探しても、隕石の破片すら見つからなかった……。それは宇宙に漂う「透明な星」の仕業か……? 我々を構成する物質とは重力のみで作用する物質「ミラーマター」があると仮定することで、さまざまな現象を説明しています。 我々はミラーマターを見ることができない(観測も難しい)らしいのですが、宇宙にはミラーマターで出来た恒星と惑星があり、さらにその惑星にはミラーマターで出来た人(?)類がいる可能性があるそうですよ!さらにはミラー恒星の周りを通常物質の惑星が回ってたり、通常恒星の周りをミラー惑星が回っていることもあるそうです!イメージするだけでキュンキュンします! 実際の理論部分は難解でして、ミラーマター自体も仮説の域を出ておらず、しかも少々胡散臭いところも感じられます。これからの検証が待たれるところです。 |
惑星形成の標準理論を解説し、地球に似た星がいくつあるのかを説明している本です。内容的には「異形の惑星」と重なる部分が多く、むしろ異形の惑星のほうが詳しく説明されており――と思ったら筆者が同じ方でした。ただこちらは「月の誕生」について1つの章を割いて詳しく説明しています。 |
オススメ。これは素晴らしい本。いいから読め。 フェルミのパラドックス――地球人のほかに宇宙人がいるなら、すでに地球に来ているか、その証拠が見つかっているはずである。だが、まだ我々は見つけていない――の解を求めるのがこの本の目的です。筆者は解の候補(仮説)を50個示し、大きく3つに分類します。 (1)実はもう来ている 50個の仮説それぞれに対し詳細に分析していきます。仮説には「星はあまりにも遠い」といったものから、「我々は他の文明によって作られたプラネタリウムの中で生きている」といったものまであります。その全てに対し、科学的見地から詳細に分析を重ねていきます。 多文明が銀河を植民地化する時間を計るために宇宙船の進行速度を推定し、様々な物理学に基づいた通信方式を考え、DNAやRNAの話まで出てきます。その全てがフェルミパラドックを解くために用いられ、そして一つの結論を導いていく……宇宙の話が好きな方はぜひ読んでください!オススメです! |
これもオススメ!すばらしい本でした!宇宙は、エントロピーと重力の絶え間ない戦いだったのです。 宇宙が生まれてから死ぬまでを5つの時代に分類し、その時その時で何が起きるかが克明に描かれています。この宇宙が誕生してから10のマイナス43乗年から、10の100乗年の世界まで予想できるということに驚くとともに、その世界を想像することでトキメキを感じますよ!……時が経ち、やがて陽子すらも崩壊する世界。だんだんとエネルギーを失い、暗くなっていく宇宙……しかしそれでも生命が存在しうること。ブラックホールでNAND回路を形成し、それによりコンピュータが作成可能であること。とてつもない想像をかきたてられる本です。読め! |
宇宙が無から生まれたのなら、人間にも宇宙が作れるのではないか? 大学のゼミで「人間にも宇宙は作れる」「作れない」派に分かれ、卒業を賭けたディベートが行われることになる。作れる派に入った主人公のパートナーは、天才ゆえに世間と馴染めない少女だった……。 表紙の萌え絵の雰囲気からは想像できないほどディープな物理用語が出てきます。大学の研究室を経験した方ならば、共感できる部分が多々あるでしょうか。 |
秒速8km。ここではネジも凶器となる。 宇宙技術が発達した2070年代を舞台に、宇宙空間を浮遊するデブリ(ゴミ)回収+人類初の木星への往還船、の2つを軸に物語が進んでいきます。 宇宙に対し、ある種の葛藤と無力感を抱え、それでも挑んでいくそれぞれの登場人物。宇宙人もワープも登場しない、あくまで現在の技術の延長線上として描かれている宇宙技術は見事です。理系だったら一度は読んでおくべき! |
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