前へ戻る | 次へ進む |
疲労困憊ながらも、幕張新都心に到着。誰も居ないビジネス街って、なんか不気味……。
「夜明け前が一番暗い」という言葉がありますが、ほんと真っ暗。暗闇に針穴を開けるかのように、無人のビルから光が漏れています。カルフール(ショッピングモール)の搬入口から漏れる光が唯一、人間の体温を感じられた箇所でした。
もはや疲労も手ぶれもピークですよ。そして悲しいことに、幕張近辺も歩道橋が多い!っていうか多すぎる!もちろんエレベータもスロープもありませんから、ひーひー言いながらよじ登ります。直線距離にしてせいぜい十数メートルしかないのに、なんでこんなに時間がかかるんだ……。
交通標識を見ると、
「←幕張メッセ」「↑東京」
だそうな。そうか、メッセが近いのか……。しかし歩道橋は多いし、コンビニはまったく無いしで辛いなぁ!寒いなぁ!
「←幕張メッセ」「↑東京」
人工的な町並みだと変化がないので、歩いていても面白くないんですよね。同じ風景の繰り返しで、カット&ペーストしすぎ!と愚痴りたくなる気持ちがいっぱ
「←幕張メッセ」「↑東京」
幕張メッセ、どんだけ大きいんだよ
歩いても歩いても「←幕張メッセ」の看板が消えない。無機質な街並みも相まって、「もしかして、俺、同じ場所をループしてる?」と不安になりますわ!ロンダルキアの洞窟を歩いている気持ちのまま、旅人は北西へ向かいます。
もうすぐ、夜明けです。
さようならお月様。
いままでボクを見守ってくれて、ありがとう。
夜が明けました。
太陽が、私の背後から、ゆっくりと昇り始めます。
……。
……。
うん、そんなに感動しないね
いやね、夜中に歩いてきたときは、「こんな気持ちで夜明けを見たら、泣いちゃうかも」なんて思っていたんですよ。ぜんぜん泣かない。っていうか、そんな余裕ない。
人々が活動し始めたため、人間と道路ですれ違うことも増えてきました。だけど、それが逆に怖い。自転車で背後から迫られると、筋肉ぱんぱんな足では即座に反応できない。「あ、ちょ、ちょっと待ってください……」といいながら、ゆっくり横に避けるしかないのです。
もはや顔をしかめるほどに左足首は痛んでおり。右足で引きずるような歩き方になっています。体のバランスが崩れそうですが、こうしないと前へ進めない。
左側に壁(防音壁)、右側に車道という状態が長く続いたため、車の騒音で右耳の調子が悪くなってしまいました。また一日中チョコを噛み続けたせいで、味覚も狂っています。なにより24時間、車の排気ガスを吸い続けたせいで、喉や鼻が完全にやられています。きっと顔も真っ黒なんだろうな……。
この時間帯で辛いこと。
始発電車が走っている
線路沿いを歩いているため、駅が動いているのがわかるんですよ。ああ……この電車にのれば、たった数十分で自宅へ着けるなぁ……。いや電車じゃなくとも、駅のロータリーでタクシーを捕まえればのおおおおおお!щ(゚Д゚щ) 誘惑しないで!この子はノーと言えない日本人なんだから、怠惰な道を示さないで!
朝ごはんを食べてもいい時間帯なのですが、食欲なんてまったくありません。チョコをジュースで流し込みながら、のろのろと前進です。
残されたチェックポイントは、あと2つ。
前へ戻る | 次へ進む |
メニュー |
submenu |
|
PR |
|