- 月宮あゆ -
とうとう最後のとっておきキャラ。感動させてくれることでしょう。他のキャラの攻略途中にも出てくるのですが、最後の方でお別れのシーンがあるんですよ。力なく揺れる背中の羽根と夕暮れ、さみしそうなあゆの表情はこれだけで何かが込み上がります。じーんと。
出会いは王道「道でぶつかる」。たいてい道で衝突系の出会いというのは登校途中であり、それで悪態をついて教室に着いたら実はさっきぶつかった奴は転校生で同じクラスというパターンが多いのですが。
あゆ、いきなり食い逃げしてやがります。
女の子が食い逃げの途中でぶつかるというのはパソゲー始まって以来の快挙ではないでしょうか。
あゆのストーリーに入ると、夜に夢で7年前の出来事を思い出すようになります。実は7年前にあゆに会っていたこと。願い事を3つかなえてくれるキーホルダーを贈ったこと。山に登り、タイトル画面にも出ている樹に登って遊んでいたこと。そして、あゆはその樹から落ちたこと。
ラスト、あゆが「そこにいてはいけない存在」であるとこを知ります。キーホルダーを渡し、最後に残っていた3つ目の願い事を聞く主人公。あゆは無理に明るく答えます。最後の願い事――
―― ボクのこと・・・忘れてください ――
(T_T) ダー
う゛ああああああ!↑顔文字がダサい?うるせえ本当にこんな感じだったんだよ!泣いちゃったよ!痛え!痛いよママン!うおおおマジかよKey!そうくるかよおい!ここまで泣くとは思わなかったよ!「ほれ泣かせることが出来るならやってみろよ」と思っていたら本当に泣かされちゃったよ!ちくしょう2次元のくせにい!ビット列の集まりのくせにい!エロゲーのくせに俺をこんな気持ちにさせやがってえ!
いやー参りましたあの時は。冗談で用意した「涙拭き取り用ハンカチ」を本当に使ってしまいましたからね。他のキャラでも感動はするんですよ。ただ、なんとか涙で潤むぐらいでこらえていたんですよ。でも、とうとうあゆで泣かされちゃいました男ワタナベ23歳。
そしてこのシナリオはハッピーエンドへの持っていきかたも素晴らしい。ここまで来たら「あゆ」を生き返らせるしかハッピーエンドにならないんじゃない?と思ったんですけどね。
エピローグ。なんとなく腑抜けた主人公に名雪の母親が言います。
「そういえば・・・7年前に樹から落ちてずっと意識不明だった女の子の意識が戻ったそうですよ。名前は確か・・・・」
生きてたんかい!←おそらくKanonをやり、あゆのシナリオに入り、最後の願いで号泣したパソコンユーザーは100%いれたであろうツッコミ。
でもたしかに思い出してみると、一言も「死んだ」とは言っていないんですよね。樹から落ちて雪が血でそまった、といった表現があったので誰しもが死んだと思いますよ。だって伏線張り過ぎだよー。まさかそうくるとは・・・。俺はこの時、身震いがしましたね。その見事なシナリオに。「芸術」といった表現まで浮んできましたよ。
というわけでKanon終了。これは絶対おすすめですよ。某雑誌のレビューに、「これで泣けない奴は人間性を疑われてもしょうがない」といった発言まで出てくるぐらいですから。
さてさて、「One」「Kanon」と立て続けに感動系のゲームを出したKey(Tactice)ですが、むしろ気になるのは今後の作品です。某Leafの「こみっくパーティ」のように転換するのか、それともまだ泣けるシナリオでいくのか。「Kanon」では成功しただけに注目されるところです。とりあえず次の作品がなんであれ俺は買います。
だからあんまり発売日を延ばさないでください。
メニュー |
submenu |
|
PR |
|