フォークソング

　決して都会ではなくて、かといって大田舎でもない。そんな場所で交差する３つのラブストーリー。「フォークソング」。　

よしっ。（ガッツポーズ）

つうか俺にもう一回、高校生をやらせてください。

　シナリオはまさに前評判通り。画面を見て「ああっ、なんか心に染み渡りそう！」と思った皆様。まさにその通りです。じんわり。決してさっぱりではなくべったりでもなく、ましてやもったりでもがっかりでもなく敢えて言えばまったり。このニュアンスが解って頂けますでしょうか？

　音楽もすてきいいいいいいい！まさに「じんわり」きます。　

　また、Ｈ度は低いものの、女性３人の制服姿やブルマー姿、またスクール水着の絵など押さえるべきところを押さえているのも好感触。

　Ｈを期待してこの作品を買う人は居ないとは思いますが、「週末の過ごし方」よりもＨ度は高いと思います。サブキャラのＨシーンは多少強引な感はありましたが。

　ただ、シナリオは良くてもストーリー分岐が少々難あり。自分が今、どのシナリオを辿っているのかが一目で分かるウインドウがあります（類：魔淫の宴）。これは素晴らしいことだと思います。ですが、ストーリー開始直前の設問がエンディング近くの分岐に関わることもありまして、その関連性がウインドウからは見にくいという難点があります。

　また、ストーリーを繰り返すと新たに選択肢が増えますが、その選択肢を選んでも多少会話や補足的な説明が増えるのみの場合が多い気がしました。他のシナリオをやらないと出ない選択肢もあり、先に述べた「まったり感」が「倦怠感」に感じられることがあります。

　ですが、それを差し引いても良作。既読メッセージスキップやセーブデータを複数用意するなど、やるべきところはやってますからね。ストーリー的に女性にもお勧めです。

　このゲームにでてくる男性３人と女性３人で、ゲーム的なキャラクターがすべてカバーされていると思います。「元気」「スケベ」「恥ずかしがり屋」「純情」「冷静」などなど。彼ら６人の中には、一人ぐらい自分自身と似ている人が居ると思いますよ。

　俺？俺はねえ。「恥ずかしがり屋じゃない道成」ってところかな。

　――だめじゃん。