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よりもい聖地 南極の旅(22) 風光明媚な「ルメール海峡」観光記

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南極圏に入って二日目。

この日は、早朝の船内放送から始まりました。

「ただいま本船は、風光明媚と名高い『ルメール海峡』を通過しています。ぜひともデッキにお越しいただき、雄大な景観をお楽しみください」

南極に来てからというもの、むしろ風光明媚じゃない場所がない、常に満漢全席のオールスター感謝祭な世界なんですけど、その中でもさらに「風光明媚」と言われたからには見るしかありません。

早朝から跳ね起きて、防寒具に身を包み、顔を洗う間もなくデッキに直行です。時差ボケも相まって、もう起きてるんだか眠いんだか寒いんだか分からない!!楽しさのアドレナリンだけで生きている!

 

南極圏2日目 朝 ルメール海峡

ルメール海峡(Lemaire Channel)

南極半島のグレアム海岸北端とブース島の間に位置する、長さ11.2km、幅は一番狭いところで450mの海峡。両岸を300mにのぼる切り立った岸壁が迫る、南極半島西岸で最も風光明媚な海峡である。

ルメール海峡、観光できるかどうかは運次第。ここでも南極ガチャを引かされます。

というのもこの海峡、横幅が狭いがために、流氷の状態によっては通れなくなることがあるそうで。先日も巨大な氷山が海峡に「詰まった」おかげで、一か月半も通行ができなかったそうです。

前日のブリーフィングでも「通れるかは保証できない」「行けるかは運次第」と、7億回ぐらい言い聞かされるので、通れると分かった時点で喜びもひとしおです!

そんなルメール海峡の風景がこちら!

 

360°画像がこちら

 

美 し い

両岸にそそり立つ岸壁の間を、巨大なクルーズ船が音もなく進行していきます。これはすごい。美しい。そして神々しい。 「静謐」という言葉の意味を知ることができた瞬間でした。

氷が青い!ほんとうに青い!画像補正なしでこの青さ!

ひとしきりデッキで風景を楽しんだあと、窓越しにルメール海峡を眺めながら、 食堂で朝食を楽しみます。最高かよ!!よーしおじさん朝からシャンパン飲んじゃうぞー!!

しっかし、ほんと、岸壁が近いな

さながら道幅が激狭な下町を進む黒塗りの高級車のように、岸壁ギリギリのところを攻めながら、クルーズ船は次なる観光地へ進みます。朝食後もデッキへ戻って、まだまだ風景を楽しみますよ!ほんとこの旅、忙しいな!休む暇がないな!

 

でね、この頃になると、遠くに見えるんですよ。

雲の隙間から、青空が。

 

そしてその晴れ間の下に、太陽に照らされた、神々しい南極の風景が。

 

「曇りこそが南極らしい天気」「曇りのほうが流氷が綺麗に見える」と言われてきましたが、やはり、晴れ間を見てしまうと、願ってしまうわけです。

晴れてほしい!と!

あの晴れの隙間が、こっちに来てくれないかと!

そう願ってしまうのは、仕方がないじゃないですか!

 

そして、その願いは、ありがたいことに、少しずつ叶うことになります―――。

 

 

その23へ続く。