歯医者で感じる昔の夏
1ヶ月前:
歯医者「歯のバイオフィルムを除去して、虫歯になりにくくする施術があるんですけど、やってみます?保険適用外ですけど」
ワタナベ:「なにそれ超面白そうやってください」
……というわけで、本日。
バイオフィルム除去の儀式に行ってまいりました。
椅子に座り、目元にタオルを置かれ、口を開けて説明を聞きます。
歯医者:「いまからバイオフィルムを除去する薬剤を歯に塗っていきます。すごく美味しくないので、飲まないようにしてください。本当に美味しくないから、飲むの我慢してくださいね。とてもとても美味しくないので、本当に、本当に、飲まないようにしてくださいね」
すげぇ振ってくるじゃん……。
でもまぁ、そこまで言うなら本当に不味いんでしょう。変な好奇心を持ってはいけません。お医者さんの言う通り、飲まないように我慢しましょう―――。
歯医者:「ではいきまーす」
ピューーーー(喉奥ダイレクト)
飲むわー!!こんなの反射的に飲むわー!って初手からグビッと飲んじゃって、まずっ!!これまずっ!!えっ消毒液???まずっ!!あれでも、これ何かで飲んだことある?あれ?これって、
小学校のプール?
―――そのとき、急に脳裏の浮かぶ幼少期の思い出。暑い日差し、夏休み、小学校のプール。終わったあとのアイス、スイカ、宿題……。さまざまな思い出が脳裏に浮かんでは消えます。
私はそのとき、たしかに夏を感じていたのです―――。
歯医者:「大丈夫でしたかー?」
ワタナベ:「美味しかったです」
回答間違えたな、と思いました