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バイク

「バイク納車物語その2」の続きッ!

 

「空港を抜けるとそこは高速だった」

川端康成が書いたなら名著になるところですが、単にルートを間違ってしまったわけです。

いったん道端にバイクを止めて、冷静になりましょう。

 

……うん。何度見ても、目の前には「ETC」の文字が輝くゲートが見えるな!あれ高速道路だな!!

バイク買って初日なのに、いきなり高速道路はレベル高いでしょー!高速に乗る気はなかったのにー!

 

一瞬「戻るか?」と思うも、後ろを振り返ると完全にここ一方通行です。これ戻ったら「逆走」ってやつです。ニュース事案です。

「間違って高速に入ってしまった、戻れると思ってしまった」

完全にやらかした高齢者のソレです。こんなんでニュースに名前を載せるわけにはいかない。

 

再度、冷静になりましょう。

買ったバイクの排気量的には、高速道路に乗ってもいいんです。

なんならバイクにETCが付いてますからね。

だけど!高速に乗るなんて思ってなかったから、ETCカードを持っていない!

現金だ!現金で通ろう!

 

ポケットに現金をつめ、ようやく覚悟を決めてバイクにまたがります。

いくぞ!高速道路!

ずっとヘルメットの中では

(゚皿゚)いーーーー

って歯を食いしばってるけど!

 

「ETC/一般道」のゲートに向かいます。

「1080円です」

けっこう高いな、と思いつつ躊躇している暇はありません。急いでポケットから現金を取り出すべく、グローブを脱ぎ、グローブを脱ぎ、グローブを、グローブ、

 

緊張と手汗でグローブが脱げない

 

ずーっと「あっ、もう、すいません、あっ」って言いながらグローブと格闘ですよ。

力づく&半泣きでグローブを脱ぎ、ポケットから2千円を取り出して渡し、お釣りとレシートをポケットにねじ込み、すぐにグローブをはめて、グローブをはめて、グローブを、グロー

 

今度は緊張と手汗でグローブがはめられない

 

 

 

 

路上で泣くのかな?って思った。 

もういい!ってグローブもポケットにねじこみ、そのままバイクを発信させます。後続車がいなくてよかった。

合流車線で一気に速度をあげ、6速までギアをあげます!教習所では3速40kmまでしかやらなかったのに、一気に6速80kmオーバー!流れる車!唸るエンジン音!轟音となる風切り音!!

 

(゚皿゚)いーーーーーーーー

 

歯茎から血がでるんじゃね?ってぐらい食いしばってたね、歯。

そして次の出口で即・降りたね。

 

……そんなこんなで、ほうほうの体で自宅へ到着。

納車&初めてのバイク移動はなんとか終わったのです。

つぎはもうちょっと……楽に移動したいね……これからよろしくな、相棒……(全身汗ぐっしょり)

 

バイク

 

「バイク納車物語その1」の続きッ!

 

なんやかんやありつつ、ようやく給油を終え、ガソリンスタンドを出発します。

平気な顔しているように見えますが、すでに「年間降水量が一日で降ってきた」レベルの脇汗をかいています。

まだバイクに乗ってから10分も経っちゃいねぇ。

 

このまままっすぐ帰ってもいい、いや帰るべきなのでしょうが、それも癪です。

少し運転を続け、バイクに慣れるべきではないか?

でないと、次に乗るときに、またもや緊張にさいなまれることになるでしょう。

もうバイクに乗るたびに、脇に涼風を感じたくはない。

 

願わくば、交通量の少ない道を、トロトロと走りたい。首都高なんてまだまだ敷居が高いから、いっそ農道でいい。牛のフンを避けながら走るのでいい。そういう気持ちでした。

しかし、この大都会・東京において、交通量の少ない道というのは「オタクに優しいギャル」みたいなものなのです。つまり、存在しない。

 

そこで考えたね。「羽田空港」に行くのはどうかな?と。

  • 空港までの道は整備されている
  • 標識もわかりやすい
  • コロナの影響で利用者が少ないから、道も空いてそう
  • ちょっと海沿いだから、景色もいいんじゃない?

……うん。いいんじゃない?行ってみようぜ!

というわけで、地図アプリに「羽田空港」と入れ、向かってみました!

 

実際、空港までの道はとても快適で、スイスイ進むことができます。

おっ、ちょっといいんじゃない!やっとバイクが楽しくなってきたよ!!(≧▽≦)

迷うこともなく、無事、羽田第一・第二ターミナルに到着!あーよかったよかった!

初日としてはもういいでしょう!帰りましょう!

地図アプリに自宅を登録し、さあ帰路につきます!

 

道を直進し、右にいき、右にいき、右に行き、無事、羽田第一・第二ターミナルに到着!

戻ってんじゃん。

あれー?おかしいな?

もう一度トライするけど、また羽田第一・第二ターミナルに到着。

何度やっても戻ってくる。空港から出られないよ!おいおい、今度は水曜どうでしょうかよ。

どういうルート?

んー!難しい!

地図アプリさんは何か言ってる気がするんだけど、インカムがないから音声が聞こえない。

次は、いままで行っていない車線から出てみるしかないな……。

まだ初心者だから、車線変更すら嫌なんですよ!怖いんですよ!

慎重に、慎重に、車線変更をして、今までとは違うルートから脱出!気分はタイムリープから逃れようとする主人公!

すると、今回は景色が違う!ようやく空港から脱出できた!(≧▽≦)

よかったー!!あとはトロトロと道をたどって、自宅に帰ろう!

自宅に帰ろう!

自宅に……

 

 

 

先に見えたのは「一般/ETC」「ETC」の文字。

 

 

(゚Д゚)高速入ってもうたーーーーーー!!!

 

 

 

(そんなに引っ張る話じゃないんですけど)長くなったので続きます。

「バイク納車物語その3 ~逃れられない高速道路~」へ続く!

バイク

 

 

私は、ようやく翼を手に入れた。

 

 

TVアニメ「スーパーカブ」を見てから、自動車学校へ申し込むまで1ヶ月。

申し込んでから、入校式まで待たされること2ヶ月。

入校式から、卒検を通って卒業するまで1.5ヶ月。

卒業して中型二輪免許を取ってから、バイクを注文し、納車されるまで1ヶ月。

 

半年を経て、焦れに焦らされ、スーパーカブもとっくに終わった2021年秋。

バイク屋から「バイクが届きました」と連絡が届いたわけです!

長いよ!スーパーカブだったら、まだ第一話のCM前だよ!物語が始まってないよ!

 

買ったのは中古車。本体価格は60万円です。

これに、スマホホルダーやら何やらを付けてもらい、自賠責保険や盗難保険などもろもろを足して、支払金額はさらにドン!(財布に響く音)

小熊ちゃんのスーパーカブよろしく、これが50人ぐらい轢いていれば1万円になったのでしょうが、幸か不幸か、とても状態のいい中古車だったので、高額なのは致し方ないところです。

 

ところで、支払いは現金 or バイク屋ローンの2択。

クレジットカードや、銀行振込には対応していません。

 

 

なけなしの貯金をおろし、「この世のすべてが敵」のおびえ顔で現金を抱えバイク屋へ向かい、支払い完了!!

ワタナベはようやく、バイクを手に入れたのです!(♪テッテレー)(獲得音)

 

 

しかし、問題はここからです。

無事に、このバイクと共に自宅まで帰らねばなりません。

1つ目の問題は、運転への慣れ。

二輪教習は教習場内のコースを走り、外を走ることがありません。

つまりこれが初・公道バイク。

教習が終わってから日数が経っていることもあり、緊張もひとしおです。

 

そして2つ目の問題は、ガソリン給油。

買ったばかりのバイクには、最低限のガソリンしか入ってないんでしょ!?知ってる!スーパーカブとか、ばくおん!!とかで知ってる!(拙者、いろんなアニメで知識を得てますからなぁドゥフフフ)

 

いよいよバイクに乗り、キーをひねります。

ディスプレイが輝き、燃料メーターが表示され、ゲージの一番下の、最後のブロックが、チカチカ点滅してます。えっこんなにガソリン少ないものなの??すぐ入れないとダメじゃない!

緊張しながらも、なんとか走行開始!!

 

バイク店を出て、しばらく行ったところにある、セルフのガソリンスタンドへ入店。

こういう流れになるだろうと、先ほどお店で、給油口の開け方などは聞いておきましたからね。

よどみなくガソリンを入れ、支払いを済ませ、給油キャップを閉じ、準備完了!

キーをひねり、スタータースイッチを押してエンジンをかけます!!!!!!

 

 

エンジンがかからない

 

 

おーっと。

 

 

冷静になりましょう。給油はした。キーを入れてONにしている。給油キャップもちゃんとはめた。クラッチも握っている。

 

 

何もおかしいことはない。

スタータースイッチを押します!

 

 

 

エンジンがかからない

 

 

 

おーっと。

 

 

 

こんなところでスーパーカブ第一話の体験イベントしたくなかった。

「なんで!?(cv:小熊ちゃん)」

ですよ。いや叫んでいるのは40代のオッサンだけど。

えー!?どうして!?

ガソリン切れではない!?それだけは間違いない!!

 

 

まさに気分は、途方に暮れる小熊ちゃん状態です。

しかし。私は、何も知らない非力な女子高生ではありません。

世間の荒波に揉まれつつ、さまざまな体験を経て、知識と経験を得た大人なのです!!

この難局を、自らの力だけで、切り抜けられるはず!!!!

 

(゚Д゚)「店員さーーーーーーーん!!!!!」

 

即・呼んだね。

オッサンになると、こういうところに躊躇がなくなるよね。

 

私「エンジンがかからなくて……」

店員「うーん、故障ですかね?」

私「5分前に買ったばかりです

店員「ギアはN(ニュートラル)にしてます??」

「あ。」

 

 

キュルルルルルドルルルルルルルルン…………

 

繰り返しますけど40代男性です

 

あとでマニュアルを確認したら、

「サイドスタンドが出ているときは、ニュートラルじゃないとエンジンがかからない」

って買いてあったね。

やっぱりマニュアルは偉大だね。こんなところまでスーパーカブを体験できると思わなかった。

 

  

 

というわけで、ようやくガソリン給油が終わりました。

そして恐ろしいことに、この納車話はまだ続きがあります。

 

「バイク納車物語その2 ~空港から出られない」へ続く。