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バイク納車物語その3 ~逃れられない高速道路~

「バイク納車物語その2」の続きッ!

 

「空港を抜けるとそこは高速だった」

川端康成が書いたなら名著になるところですが、単にルートを間違ってしまったわけです。

いったん道端にバイクを止めて、冷静になりましょう。

 

……うん。何度見ても、目の前には「ETC」の文字が輝くゲートが見えるな!あれ高速道路だな!!

バイク買って初日なのに、いきなり高速道路はレベル高いでしょー!高速に乗る気はなかったのにー!

 

一瞬「戻るか?」と思うも、後ろを振り返ると完全にここ一方通行です。これ戻ったら「逆走」ってやつです。ニュース事案です。

「間違って高速に入ってしまった、戻れると思ってしまった」

完全にやらかした高齢者のソレです。こんなんでニュースに名前を載せるわけにはいかない。

 

再度、冷静になりましょう。

買ったバイクの排気量的には、高速道路に乗ってもいいんです。

なんならバイクにETCが付いてますからね。

だけど!高速に乗るなんて思ってなかったから、ETCカードを持っていない!

現金だ!現金で通ろう!

 

ポケットに現金をつめ、ようやく覚悟を決めてバイクにまたがります。

いくぞ!高速道路!

ずっとヘルメットの中では

(゚皿゚)いーーーー

って歯を食いしばってるけど!

 

「ETC/一般道」のゲートに向かいます。

「1080円です」

けっこう高いな、と思いつつ躊躇している暇はありません。急いでポケットから現金を取り出すべく、グローブを脱ぎ、グローブを脱ぎ、グローブを、グローブ、

 

緊張と手汗でグローブが脱げない

 

ずーっと「あっ、もう、すいません、あっ」って言いながらグローブと格闘ですよ。

力づく&半泣きでグローブを脱ぎ、ポケットから2千円を取り出して渡し、お釣りとレシートをポケットにねじ込み、すぐにグローブをはめて、グローブをはめて、グローブを、グロー

 

今度は緊張と手汗でグローブがはめられない

 

 

 

 

路上で泣くのかな?って思った。 

もういい!ってグローブもポケットにねじこみ、そのままバイクを発信させます。後続車がいなくてよかった。

合流車線で一気に速度をあげ、6速までギアをあげます!教習所では3速40kmまでしかやらなかったのに、一気に6速80kmオーバー!流れる車!唸るエンジン音!轟音となる風切り音!!

 

(゚皿゚)いーーーーーーーー

 

歯茎から血がでるんじゃね?ってぐらい食いしばってたね、歯。

そして次の出口で即・降りたね。

 

……そんなこんなで、ほうほうの体で自宅へ到着。

納車&初めてのバイク移動はなんとか終わったのです。

つぎはもうちょっと……楽に移動したいね……これからよろしくな、相棒……(全身汗ぐっしょり)