1up
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日記

世の中には、二種類の人間がいる。

確定申告が終わった人間と、確定申告が終わっていない人間だ。

 

確定申告が終わった人間達は、打ち上げ会場でシャンパンを揺らしながら、互いを労って談笑している。まさに上級市民。この世のエリート層として、日々を謳歌しているのだ。

その反面、確定申告が終わっていない人間はどうだ。雨に濡れた薄暗いスラムで、いつ終わるともしれない作業に疲れ果てている。手を止めて空を見上げ、高層ビルの窓から漏れる光を見て、思うのです。俺もいつかは上級市民になってやる。そして、こんなクズみたいな生活から抜け出すんだ。それには、それには、確定申告を終わらせるしかないのだ、と――。

 

 

こんなこと書いてるから確定申告が終わりません

 

日記

「今週末はかならず確定申告を終わらせる」という強い決意のもと、ドラクエビルダーズ2を立ち上げる。

よりもい聖地巡礼(南極)

その1から読みたい方はこちら←

 

出発も数ヶ月前に迫ってきた、ある日。

阪急交通社から、要提出書類が送られてきました。

 

要提出資料の数々

 

まず、南極環境保護法に基づく届出書「環境省へ提出する書類」は、何も問題ありません。住所氏名を記載して、押印すれば完成です。

問題は、もう片方の「健康質問書」のほうです。

 

旅行者健康診断書

 


これからご参加いただく探検クルーズは、隔絶された地域への探検クルーズです。(中略)このような特殊な地域には、陸上での一般的な医療設備がございません。

クルーズ船には有資格医師と看護師が同乗し、基本的な医療サービスをご提供する医務室を備えておりますが、船内の医療は陸上の一般的な高度医療設備からはかけ離れております。

お客様ご自身に快適かつ安全にお過ごしいただくため、船医が皆様の健康状態を認識できますよう、お客様の掛かりつけ医とともに本診断書へご記入いただきますようお願い申し上げます。


 

なるほど、確かにこれから行くところは、文明が存在しない場所・南極です。事前に健康状態を確認し、診断書を出すことは、やぶさかではありません。

やぶさかではないのですが、ただ問題は、

掛かりつけ医に相談し、すべて英語で記載すること」。

 

かかりつけ医。

私も齢42になり、立派な中年になりました。この歳になれば、そりゃよく行く病院や、馴染みのお医者さんはいます。いるんですけど、

 

 

 

耳鼻科と泌尿器科は、なんか違う気がする。

 

 

いや!お願いしたら診断書を書いてくれるとは思う!思うんだけど、もうちょっと内科寄りというか、そういう所のほうが適任な気がする!

よしんば泌尿器科に行って、診断書をお願いして、

「前立腺の肥大はお薬で抑えているから大丈夫! ( ・ㅂ・)و ̑̑  グッ」

という情報を書いてもらって旅行会社に出したとして「そういうことじゃねぇんだよ」と言われそうな気がする!いやただの予想だけど!なんとなく!

 

人間ドックで相談だ

ここで、思いついたわけです。

「俺、毎年、人間ドックを受けてるじゃないか」

と。

そうだそうだ!まさに全身を、それこそ尻から内視鏡を入れてまで全身を、診断してもらってるぢゃないか!

そこの病院に相談すれば、「あ、この人、性癖はアレだけど健康状態は良好です」という診断書が頂けるに違いありません!なんだー、気づいてよかったなー!

 

人間ドック病院:「すいません、うちでは承ってないんですよ」

( ゚Д゚)えーーーー!!!!

 

これ以上なく適役だと思ったのにー!どうして!?性癖!?性癖が悪いの!?

 

インターネッツに相談だ

いまから見ず知らずの病院に飛び込むぐらいなら、いっそ、ネットの知り合いやフォロワーのお医者さんにお願いしてみる?……とも思いましたが、さすがにその方に「私の健康を保証しろ!なにかあったら対応よろ!」というのも酷い話ですし、

「それで依頼してくるなんて、健康状態の前に頭が心配」

とか

「ほら……ワタナベさん……フフ……健康だろうけどさ……ププッ……頭皮は……ププッ……頭皮とか毛根とかさ……大丈夫……ププッ……クルーズには関係ないけど……大丈夫ププッ……なのかな……」

( ゚Д゚)とか言われるに決まってんじゃーん!?(※妄想です)

 

あ゛ーいよいよ困った!どうする!

と、インターネットで検索したところ、ようやく解決策にたどり着きましたよ。

 

「トラベルクリニック」

 

「トラベルクリニック」で検索すると、英文診断書の作成や予防接種など、まさに旅行のための医療手続きができるお医者様が出てくるのです。はやく言ってよねー!あぶなく被害妄想で引きこもるところだったわ!!別の理由で病院に連れて行かれるところだったわ!

 

トラベルクリニックに相談だ

さっそく、近場のトラベルクリニックを予約し、行ってきました。

対応してくださった女医さんに、ことの顛末を話し、診断してもらいます。

 

女医:「現在飲んでいるお薬はありますか?」

ワタナベ:「はい、(現物を出しながら)コレとコレです」

女医:「これは何のお薬ですか?」

ワタナベ:「はい、育毛剤です

 

あれ?何だこのプレイ?

 

女医:「こちらは何ですか?」

ワタナベ:「前立腺肥大のお薬です」

女医:「ああ、そうですね。前立腺は大丈夫ですか?

ワタナベ:「はい、大丈夫だと思います」

 

あれあれ?何だこのプレイ??

 

そんなわけで、まさに我が身の恥ずかしいところをすべてさらけ出し、診断書は無事完成いたしました!

ちなみに作成代は1万円。ほんと、あらゆる所でお金がかかるな南極さんは!!!( ゚Д゚)

 

 

 

その7へ続く。