お土産に、入浴剤をもらいました。
これが立派な口広ビンに入っていて、明らかに高級感が漂ってます。
まったく……この私のランクに合わせた高級品を見繕ってくれるだなんて……見る目があるじゃないか……。
(心の中で着ている)バスローブを脱ぎ捨て、(妄想の中では大浴場の)湯船に、入浴剤を、ひとさじ、ふたさじ、みさじ。
かき混ぜて入ってみます。
全然溶けねぇ
溶けにくいどころか、完全にダマになってます。どういうことだよ。なんか見た目、ウサギのフンみたいだよ。
かき混ぜたり揉みほぐしたりしても、ぜんぜん溶けない。とけない。私と同僚かってぐらい打ちとけない。
諦めて、湯船の栓を抜き、シャワーで身体を流し、ふとビンを見たら
「泥パック」
固まる私の横で、ゆっくりと泥で詰まっていく排水溝――――。