Twitter(自称X)の海を漂っていると、面白そうなツイートを見つけたんです。
もう写真が良すぎる。
考える間もなく指が動き、予約枠を確保し、今日、茶会に行ってきました!
前日、人間関係で面倒なことがあり、人間嫌いモードに入っていた私。
人間嫌いになったまさにその日、人間ではない異形と相まみえる。偶然だけどタイミングが良かった。
会場となるHasu no hanaの入口には、茶会のポスターが掲示されていました。
「異形の間で、異形の茶会」
なんてときめく言葉でしょうか!
会場には展示スペースがあり、さまざまな異形が展示されています。
ちょっとかわいい異形もいます。
そして茶会の予約時間である午後5時。
2階にある茶室に通されます。
いよいよ茶会の始まりです!
(茶室に行く前に、スマホを含むすべての手荷物を預け、もちろん茶室内は撮影禁止です。なので想像でお楽しみください。)
茶室の中は、自分のいる空間と、数々の異形が置かれている空間があり、蜘蛛の巣のように張り巡らされた金糸で隔たれています。
とりわけ大きい異形が間に座り、お茶を持ち、こちらをじーっと見ているんです。
異形の顔と手元だけ金糸がないため、表情(?)や手元(?)がはっきりと見えます。
薄暗い部屋に、私一人と異形。午後5時に地域の行政無線で流される「夕焼け小焼け」が遠くから聞こえます。
コンディションは最高です。
異形と30cmぐらいの距離で対峙しながら、静かに、ゆっくりと、お茶を呑みます。
異形もまた、静かにこちらを見つめます。
異形から見たら、こちらもまた異形。
コミュニケーションが取れない相手と、それでも何かを知ろうと見つめ続けます。
薄暗い部屋で異形の顔を見ていると、だんだんと顔の表面がぼやけ、輪郭が曖昧になってきました。
そこにいろんな知り合いの顔が浮かんできたんです。
ああ。昨日はイヤな思いをしたけど、あいつだって私のことを心配して言ってたんだよなぁ
なんとなくモヤモヤしていた気持ちが晴れてくるのを感じます。
異形に浮かぶ顔はいろんな人になり、その度にいろんな思いが湧き上がってきます。
ふと、手元にあった、茶菓子を切り分けるナイフが目に止まります。
これを異形に突き刺したら、どんな声を出すんだろうか
痛がるのかな なんか分裂して増えそうだな それもいいな
さまざまな感情が沸き起こり、整ったところで、気がついたら茶会終了の時間となっていました。
こんなに長い時間、独占して、一つの作品を見続けたのは初めてかもしれません。
そして私にとってこれは茶会であり、禅でもあった気がします。
とても不思議な体験でした。面白かったです!