よりもい聖地巡礼(南極)

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ウシュアイアを出港した、我らのペンギン饅頭号ことル・ボレアル号。

この期間の旅行日程表を見てみると、

二日間「終日クルージング」のみ。

ひたすら航行。まったく余白が眩しいぜ!

 

そして、南極へと向かうこの二日間こそ、悪名高き「ドレーク海峡」に挑む二日間でもあります。

 

ドレーク海峡とは?

ドレーク海峡。

そこは「世界で最も荒れる海」として有名な海峡。

 

海流は、地球の自転によって生まれています。一般的な海流は、大陸にぶつかることで勢いが弱まります。

宇宙よりも遠い場所 STAGE8

しかし南極のまわりは大陸がないため、海流が弱まらない!それによりドレーク海峡が大荒れの海となるわけです。

そのあまりの荒れっぷりから、「吠える40度、狂う50度、叫ぶ60度」と称される南極の海。「よりもい」でも恐怖の対象として、なにより南極の洗礼として描かれていたことはご存知でしょう。そう、船酔い!ぎぼちわるいです!

宇宙よりも遠い場所 STAGE8

 

キマリたちの乗っている砕氷船は、氷を砕きやすいように、船底が丸くなっています。だから、なおさら揺れやすい。南極観測隊の話だと、もっとも揺れたときで

「左に45度傾いて、そのあと右に45度傾く、を繰り返す」

んだそうです。スキーやスノボをやってる方なら分かりますよね。45度って壁だよ。

対して我々の乗っているクルーズ船の揺れは、そこまで酷くはない……と想定されます。砕氷船ほど船底も丸くはないし、揺れ防止のスタビライザーも装備していて、対策は施されている。

 

だけど、

それでも、

とんでもなく揺れるのがドレーク海峡。

 

この海峡の恐ろしさは、南極ツアーの説明会でも繰り返し、繰り返し言われてきました。

客:「ドレーク海峡は揺れる、って聞いたんですけど……」

添乗員「確かに揺れます。だけど、前回のツアーではね、みなさん『せっかくの食事がもったいない!』ってね、頑張っちゃって。7割ぐらいのお客さんは『気持ちわるいー』って言いながら、食事に来てましたよー(笑」

 

3割死んでるじゃねぇか。

 

すこぶる暗澹たる気持ちになるわ!普通、ツアー説明会って楽しいことばかり話すものじゃない?正直すぎない?まあ、とにかく揺れることはわかる!

そしてもっと怖いことに、どんなに気持ち悪くても、リタイアしたくても、逃げ場がない!船はどこでも揺れる!まわりは全部海!どんなに苦しくても気持ち悪くても、数日間揺れっぱなし!

 

南極クルーズの船酔い対策

もちろん我々とて、なんの準備もなくドレーク海峡に挑むつもりはありません。

まずは酔い止め薬!説明会では「アネロンが良い」と聞いたので同種のものを準備! ちゃんと往復分の数量を計算しようね!南極から帰ってこられなくなるよ!

 

……そして、キマリや報瀬たち女子高生には真似ができない、大人の我々だからできる、もう一つの対策。それは、

 

 

 

酒。

 

そう、作戦名「船に酔う前に酒に酔え作戦」であります!!前回の記事にもあったとおり、この船はアルコールが基本無料!ワインもビールもシャンパンも、24時間無料で飲める!供給量は充分!

しかもこの「船に酔う前に酒に酔え作戦」、世界の船乗り達にも広く知られている手法らしく。なんでも知人のロシア人船員が言ってたそうだから、間違いないね!ロシア人が酒で間違ったこと言うわけないもんね!

というわけで、致し方なく酔い止め薬を飲み、致し方なく酔い止め薬(酒)を飲み、万全の布陣で乗り込んだドレーク海峡!その結果は!!

 

 

ドレーク海峡冬景色

……あれ?

 

……あれあれ??

 

 

すこぶる穏やかなんですけど

 

そう、ドレーク海峡は、「普通は荒れている」「ひどい時は超荒れてる」のであって、四六時中悪天候なわけではありません。わずかながら荒れていない、平穏な時もあるんです。

 

その、平穏なとき、

捕まえちゃったー。

 

こんな穏やかなことはほとんどなくて、実際、復路のドレーク海峡はこんな感じでした。

動画を見ていただければ分かるんですけど、船の上下がすごい。船が、うねるうねる。体が浮く浮く。

先日の某世界ふしぎ発見で、「この船でワイングラスが倒れたことがない」って紹介されてました。確かに倒れる感じじゃないんですけど、うねるんですわ!!ゆーっくり、大きく、揺れるんですわ!ボッシュートされる勢いなんですわ!

 

これが「普通」。

復路のドレーク海峡では、プロの添乗員ですら11人中7名が倒れたそうです。レストランに来る人、どんどん減っていった。ツアー客に人狼がいるの?ってぐらい毎回減ってた。

 

しかしながら、それに比べて往路の穏やかといったら!

まさに「強運」「日頃の行い」「神に愛されし存在」といったナイスワードしか浮かばない!いやーまいったなー!!「ドレーク海峡で悶えるワタナベさん」を想像していた読者の期待に沿えなかったなー!なんかごめんなー!!

しかし、油断は禁物です。よりもいの4人も、船酔いの薬を切らしたがために、ひどい船酔いに苦しんだのです。私だってそうなるかもしれません。しっかり薬を飲まなければ!「薬」をね! 

 

 

 

ちなみにこのとき、月曜日の午前7時。

 

 

勝った!!!(何かに)

 

日本にいれば、月曜という憂鬱を抱えて、電車に揺られて出勤している時間帯です。今週の仕事を頭の中で組み立てながら、ため息まじりに次の週末を夢見ているころです。

 

しかしいま私は、クルーズ船で朝からフレンチを楽しみ、シャンパンを飲みながらフルーツをつまんで、穏やかな海を眺めている――。

 

 

 

(゚Д゚)勝った!!!!(何かに)

 

これを勝利と言わずに何が勝利か!私は間違いなく何かに勝ったのです!全日本サクセスランキングがあったら、あの瞬間だけは上位に食い込んでた。海軍本部に懸賞金かけられてた。ワンピースのOP主題歌、流れ始めてた。

そんなありったけの夢をかき集めたクルーズ船は、好天に恵まれすぎた結果、予定より早い速度で南極へと向かっていきました。

 

 

なお、ドレーク海峡は嵐がなかったその時、日本の嵐が大変なことになっていたと知ったのは後のことです。

 

 

そして船は順調に南へと進み、ついに、「南極」へと突入します――。

 

 

その15へ続く。

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乗船

いよいよ乗船です!

これが我々のペンギン饅頭丸こと「ル・ボレアル号」であります!

移動手段であり、レストランであり、宿でもあるこの船で、我々は10日近くを過ごすことになります。この船に乗って、行きます!南極!

乗船タラップを登ると、まずはクルーのみなさんがお出迎え。

 

船長もいらっしゃいます!か、かっこいい……!なんという威厳……!

 

入り口で貰えるおしぼりは温かく、フローラルな香りがして、あふれるラグジュアリー感に目眩がしそうです!

 

それではここで、初クルーズ旅のワタナベが、船内のご紹介をいたします!要チェックですよー!(ここはcv:結月のイメージでお願いします)(中身は40過ぎのオッサンです)

 

クルーズ船のご紹介

かつて、南極に行くためには小さな船の3段ベッドにみっちり詰め込まれ、大揺れの海を航行して向かったそうです。

( ゚Д゚)しかーし!!!技術は進歩しました!!!

いまの南極旅行は、果てしなく快適になっているのです!

部屋はなんと個室!それも一流ホテルのようなラグジュアリー感!オーシャンビューのベランダ付き!

 

部屋にはシャワーもトイレもついてる!さすがフランス船、アメニティはエルメス製!これが毎日補充される!!

 

え?すごすぎない?私、死んで天国にいるの??

部屋の扉にこれを貼って、「ここを昭和基地とする!」

 

つづいて船内の設備のご紹介!船にはレストランが2つあり、どちらでも食事が可能!ビュッフェ料理とコース料理、好きな方に行って食事ができる!

 

カフェではマカロンやアフタヌーンティーが楽しめる!ときたま生演奏のライブもやっている!

水着着用で入れるミストサウナもある!お肌ツヤツヤになっちゃう!

 

スポーツジムもある!南極の大地を見ながらランニングすることも可能!

 

南極海の海水を組み上げて温めた、温水プールもある!インスタ映えする写真、撮っちゃいなよ!

 

ライブラリルームも、バーもある!本を読んだりお酒を楽しんだりできる!

 

さらにブリッジも開放していて、有事のとき以外はいつでも入室が可能!

テンションぶちあがるわー(≧▽≦)!!!!

 

この時点で、欽ちゃんの仮装大賞だったらすでに合格ファンファーレが鳴っているほどの満足度ですが、さらに追加で、このツアーには良いところがあります。

 

それは、船内の食事・だいたいの飲み物・チップがすべて料金に含まれている、ということ。お酒も、高級ワインは別料金だけど、ハウスワインやビールは無料。

つまり!!!

レストランの食事!!!無料!!!何を食べても何を飲んでも無料!!メインだけ注文してもいい!昼からワインを飲んでもいい!

 

バーのアルコール!!無料!!!シャンパンを呑みながらマカロンつまんで「なかなか合うね……」とかほざけばいいじゃない!!無料なんだから!!!

 

部屋備え付けの飲み物!無料!!飲めば飲んだだけ補充される!!オーシャンビューのベランダで涼みながらビールがぶ飲みしちゃえよ!

 

ルームサービスは24時間対応!!もちろん無料!!!朝から部屋でハンバーガーを食べてもいい!スープを飲んでもいい!もちろんお酒を飲んでもいい!

 

(≧▽≦)天国かー!!!!!!

 

生 き て て よ か っ た

心から、素直に、そう思えた。私がアーティストだったらこの時点で「母ちゃん生んでくれてサンキューソング」をしたためている。「こんな……こんな幸せなことがあるはずがない!これは夢だ!!」って頬を引きちぎる勢い。

いいの……?こんな幸福な世界に、10日間もいていいの……?前世で世界を3回ぐらい救わないと、受けちゃいけない待遇じゃない……?

ひとしきり幸せに身悶えしたところ、船内放送が。

放送:「今から出港いたします。出港の様子をご覧になりたい方は、デッキまでお越しください」

 

出港

船尾のデッキに向かうと、まさにウシュアイアから出港する瞬間!

ついに、

ついに、

出港だー!

 

おだやかに響くバックミュージックを聞きながら、ゆっくりと遠ざかるウシュアイアの地を眺めます。なんという興奮!なんという感動!やっとここまで来たんだ!そして向かうんだ!南極に!!

 

さあ、冒険の始まりです!!(≧▽≦)

 

 

 

――そして船は、世界一荒れるという魔の海峡、「ドレーク海峡」へと進みます――。

 

 

その14へ続く。

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空港から港に向かう前に、行くぜ!!ウシュアイア観光!!

 

 

先住民が「湾の終わり」という意味で呼んだウシュアイアは、世界最南端の都市です。聞くところによると、町・村レベルならば、チリ側にもっと南の居住地があるのですが、都市レベルだとここが最南端だとか。

「都市の定義、とは?」

と、七面倒臭いことを考えそうになりますが、まあいいじゃない!こういうのって言ったもん勝ちだし!「日本のへそ」が6箇所あるのと同じでしょ!?(※たぶん違います)

 

ティエラ・デル・フエゴ国立公園

チリとアルゼンチン、両国にまたがる雄大な国立公園。

チケットを買って入場!

景色がとても良い!!

ティエラ・デル・フエゴを360°動画で見ると、こんな感じです。

 

世界の果ての郵便局

公園近くには、世界最南端の郵便局がありました。日本へ手紙を送れます。スタンプも押せますよ!お土産も売っていました。

ブエノスアイレスまで3,040km、南極点まで3,945km!これは高ぶる!!

世界の果ての郵便局、の360°動画!

 

世界の果ての鉄道(南フエゴ鉄道)

かつて囚人が切った木を、街へ運搬するため建設された鉄道。世界最南端の駅です。駅舎の中にはお土産屋もあります。

 

パン・アメリカンハイウェイの南の終点

はるか北、アラスカから延びるハイウェイの終点がここになります。

「アラスカまで17,848km」の記載がちょっとエモい!

 

ウシュアイア市内

ウシュアイアはかつての囚人の流刑地ということで、観光的にわりと囚人推しです。町中にちょくちょく囚人さんいらっしゃいます。ガイドのかわいい女性が、横縞の囚人服でふつーに案内しています。

ウシュアイアの看板

さあインスタ勢よ!ここで撮影だ!と言わんばかりの看板。

 

世界最南端の到達証明書(観光案内所)

観光案内所でパスポートを見せれば、世界最南端への証明書が無料でもらえますよ!名前を書いてくれます!

 

お土産屋(チョコレート屋)

ウシュアイア名物のひとつにチョコレートがあります。市内に何箇所かカフェ併設のチョコレート屋さんがあり、お土産を買うことができます。店名は忘れた!

 

高台

改装中のホテルがある高台です。市内を一望できます。

高台から見たウシュアイアの360°動画!

 

ほかにも「世界の果ての博物館」「カニが美味しいレストラン」などありましたが、時間的に回りきれませんでした!南極ツアーの拠点ともあって、冒険の始まりを予感させる高揚感に溢れた、素敵な町でしたよー!

 

……と、ひとしきりウシュアイアを観光したところで、いよいよ港へ。

 

 

我々を南極へと運んでくれるクルーズ船が見えてきました!

いよいよ乗船です!!

 

【おまけ】

我々が乗る船の前に、ナショナル・ジオグラフィックの船が停まってて、そっちでめちゃめちゃテンションが上がりました かっこいいー!( ゚Д゚)

 

 

その13へ続く。